遺族基礎年金は、一定の条件に該当する子を有する妻かその子しか受給できない。しかし、老齢基礎年金の受給資格期間を満たした夫が、年金を受けることなく死亡した場合には、子のない妻に、老齢基礎年金が支給されるまで(65歳まで又は繰上げ支給を受けるまで)の期間、寡婦年金が支給される。
なお、同一人の死亡により寡婦年金と死亡一時金を受けることができるときは、その者の選択により、どちらか一方が支給され、他方の受給権は消滅する。
寡婦年金は、次のすべてに該当する場合に支給される。
1. 死亡日の前日において、死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者(任意加入被保険者を含む)としての被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上(保険料納付済期間又は学生納付特例期間及び30歳未満の納付特例による保険料免除期間以外の保険料免除期間を有する者に限る)ある夫が死亡したこと
2. 夫の死亡の当時夫によって生計を維持していたこと(夫と生計を同じくしていた者であって、年額850万円以上の収入を将来にわたって有すると認められないこと)
3. 夫との婚姻生活(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む)が10年以上継続した65歳未満の妻であること
4. 死亡した夫が障害基礎年金の受給権者であったことがなく、老齢基礎年金の支給を受けていなかったこと(旧法の年金を含む)
「夫の保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上」は、大正15年4月2日から昭和5年4月1日の間に生まれたものについては、生年月日に応じて21年から24年あればよい。詳しくは、老齢基礎年金のページで。
1. 妻が60歳未満のときは、妻が60歳に達した日の属する月の翌月からその支給を開始し、妻が65歳に達した日の属する月まで支給される
2. 妻が60歳以上のときは、夫が死亡した日の属する月の翌月からその支給を開始し、妻が65歳に達した日の属する月まで支給される。
死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者(任意加入被保険者を含む)としての被保険者期間に係る死亡日の前日における保険料納付済期間と保険料免除期間を基礎にして、老齢基礎年金の例によって計算した額の4分の3に相当する額。
夫の老齢基礎年金額×4分の3
受給権は、受給権者が以下のいずれかに該当したときには、消滅する。したがって、速やかに失権届を提出する必要がある。
1. 65歳に達したとき
2. 死亡したとき
3. 婚姻したとき(事実上の婚姻関係を含む)
4. 直系血族又は直系姻族以外の養子となったとき(事実上の養子縁組関係を含む)
5. 繰上げ支給の老齢基礎年金の受給権を取得したとき
当該夫の死亡について労働基準法による遺族補償が行われるときは、死亡日から6年間、その支給を停止する。したがって、速やかに、支給停止事由該当届を提出しなければならない。